シマウマのように白か黒か・・・

医療の片隅で思う疑問や思いをつづる三十路

紅麴サプリについて

3月22日に厚労省からの事務連絡があってから、本日までに70歳,90歳代の合

計5人が死亡してしまいました。

 

腎臓にある尿細管の機能が低下して倦怠感や体のむくみを起こす「ファンコニー症候群」が疑われた。約75%の患者は、サプリの摂取を中止することで症状がある程度改善する傾向

 

 

ファンコーニ(Fanconi)症候群は、小児慢性特定疾患情報センターから参照すると

定義としては、Fanconi症候群は,近位尿細管の全般性溶質輸送機能障害により,本来近位尿細管で再吸収される物質が尿中への過度の喪失をきたす疾患群である。
アミノ酸ブドウ糖,重炭酸無機リンなどの溶質再吸収が障害されその結果として代謝性アシドーシス,電解質異常,脱水,発達障害,くる病などを呈する。

とされています。

今回の紅麴接種による外的要因とすると、重金属や薬剤と言ったものでもなると記載があります。

そして、薬剤性の場合は投与をやめると軽快するという点からも本症例が、間質性腎炎よりも候補になっているということでしょうか。

 

ここで、様々な点から問題となるのが検査費用についてです。

厚労省は、令和6年3月29日付けの疑義照会(その65)において

無症状の場合であっても医師が必要と認めた場合は、初診料や検査料等の保険診療が可能であるとされました。

001239162.pdf (mhlw.go.jp)

これは、いつまでフォローできるか現時点で明記されていませんが、小林製薬はこの費用も負担するとなると、莫大な損害を被ることになりそうです、現時点で相談件数が5万6千件となっていることから単純計算すると56,000件×初診料・検査料で(約8,000円)としても4億4800万円。ここから入院したひとや死亡した人の救済、今後の定期フォローもすべて賄うとなると、少なく積もっても数十億規模の損害となると損害となるでしょう。

 

逆に医療機関は、紅麴の服用歴だけで心配な場合は、保険請求できることからコロナ特需のような状態であるともいえます。

 

といあえず、服用をしなければ軽快すると報告されているため、みなさんの体調が良くなることを祈ります。

 

ネットでは、紅麴サプリが高値で売れているようです。悪用されないことを願います。