【ABC特集】「納税者から入院患者に転落するシステム」 安倍元総理も悩んだ難病・潰瘍性大腸炎が”国の指定”から外される危機 声を上げる患者(ABCニュース) - Yahoo!ニュース
第60回厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会(持ち回り開催) 資料|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
この記事の根拠となる厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会の資料ですね。
年々潰瘍性大腸炎を罹患する患者が増加しており、難病情報センターのHP見ると右肩上がりです。
ひとえに増加している背景は、発症年齢が低いことも一因です。今回、厚生労働省の審議会資料にもありますが、潰瘍性大腸炎が、『患者数が本邦において一定の人数に達しないこと」。に該当しなくなるからとされてます。この文章に
指定難病の制度は希少難病を研究する目的であり、厚労省のスライドにもありますが、
難病は、
○発病の機構が明らかでなく
○治療方法が確立していない
○希少な疾病であって
○長期の療養を必要とするもの
指定難病は、
難病のうち、以下の要件の全てを満たすものを、患者の置かれている状況からみて
良質かつ適切な医療の確保を図る必要性が高いものとして、厚生科学審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が指定
○患者数が本邦において一定の人数(注)に達しないこと
○客観的な診断基準(又はそれに準ずるもの)が確立していること
(注)人口のおおむね千分の一(0.1%)程度に相当する数と厚生労働省令において規定している。
のため、患者数増加は、指定難病ではなく難病となってしまうからです。そして、厚労省のスライドでは、以下のように整理するとされています。
下記を参考にしつつ、本検討会で議論を行う時点で入手可能な直近
の情報に基づいて個別具体的に判断を行う。
(削除:①本検討会で議論を行う時点で入手可能な直近の情報に基づいて、計算する。)
① 直近3年間の受給者数の平均値を計算する。
② 当面の間は、0.15%未満を目安とすることとし、具体的には患者数が18万人(0.142%)未満であった場合には「0.1%程度以下」に該当するものとする。
(削除:③ この基準の適用に当たっては、上記を参考にしつつ、個別具体的に判断を行うものとする。)
この括弧で記載されているところが削除されています。
潰瘍性大腸炎が、②の患者数18万人未満でないこと。③の個別具体的に判断を行うことが削除されているため、機械的に潰瘍性大腸炎が、難病指定から削除される可能性があります。
これがひどいではないか?とされていますが、私が罹患し角膜移植した円錐角膜もかつては、難病指定されておりましたが、現在では、この一定の人数という点で除外されています。資料3に難病が指定難病とされていないものが記載されています。
資料3 現時点で指定難病の要件を満たすことが明らかでない疾病(一覧) (mhlw.go.jp)
潰瘍性大腸炎(指定難病97) – 難病情報センター (nanbyou.or.jp)
潰瘍性大腸炎の薬は、月の薬代が高いためほとんどの人が、『高額かつ長期』の恩恵を受けていると思います。そして、そもそもこの疾患は、長期間腹痛が続き、コントロールできないと手術適応もある疾患です。
潰瘍性大腸炎は、安部元首相も罹患していただけに有名な疾患です。ただ、ここにきて有力な政治家を失ったことで難病指定から除外し、国の医療費(国の持ち出し分)を減らすのではないか?とされています。
この先、どうなるのか?機械的に指定から除外するのか?今後の展開を見守りたいと思います。