シマウマのように白か黒か・・・

医療の片隅で思う疑問や思いをつづる三十路

2回もCTの結果見落とし

https://www.yomiuri.co.jp/yomidr/article/20241206-OYT1T50156/?from=smtnews

 

医療事故調査でも多く上がる放射線科医師のレポート見落とし。今回はより酷いと感じたのは、1人の医師が見落としたと言うだけでなく1年と言う期間で2人の医師が見落としたと言うこと。

 

心臓血管疾患の胸腹部CT=大動脈解離や大動脈瘤(特に腹部大動脈瘤)もしくは大動脈炎なのですかね?年齢的には前者な気がしますが、年1回ですし経過フォローなんでしょうね。

 

CT撮影した日に外来していたのか、事前に撮影していたのか。は分からないですがなんとなくその日に撮影した結果を説明しながら大動脈だけ見てそのまま帰宅。放射線科医師のレポート作成後のアラートも見ていなかったのでしょうね。。

 

それが2人の医師が1年開いても起こしていた。これはその診療科の問題であり、病院全体の問題です。

 

解決策として、この病院は大学病院ですし、放射線科医師の立場を向上させ強い権限を持たせて各科に指示しないとならないと思います。

 

心臓血管外科を含む外科とつく科は多忙を極め、緊急手術も多いです。だからこそ、専門領域の検査結果は、しっかりと自分で診断することは当たり前だと思っています。ただ、依頼をすればCTやMRI、超音波検査のような画像検査は本人が意図しない偶発的な所見が幸か不幸かわかってしまうことが多数あります。それは検査のハードルが低いこの日本の医療の問題もあるかと思います。すぐ撮影出来てしまうが故に見落としが増えています。例えば、呼吸器外科であれば、肺は見るけどお腹の病気を見過ごすこともありますし、消化器外科が今回の様に肺がんと考えられる所見を見落していたことも今まででありました。

 

最終は仕組みづくりが必要だと思います。仕組みがあってもこの様な事例があるのなら最終は患者自身で自分を守らなければなりません。大規模病院か放射線科医師が病院のホームページに記載されていない医療機関で検査を受けた場合、2年に1度は、

 

•アプリ等で自分の画像(写真)を確認する。

放射線科医師が、記載されたレポートを開示する。

 

自分で変だなと感じたらすぐに医療機関に相談し、画像を持ってセカンドオピニオンする。これが重要です。

 

患者は検査を受ければ主治医はなんでも見つけてくれる。そう思っていませんか?

 

飲食店で言うと、放射線科医師の知識は広いです。知識をメニューで考えるとファミレスや人気中華屋の様になんでもあるし、それがどれをとってもハズレがない感じです。逆に専門科は、人気のラーメン屋です。ほとんどの人が人気のあるメニューしか選ばない。一応いろんなメニューの用意はあるけど、たまにしか出ない分もしかしたら。。と言う様なものです。

 

やはり、医療現場は忙しすぎです。だからこそ人と向き合っていないとも言われます。

 

今回の患者さんの様に1年フォロとかですと、変わりないですか?と聞いてカルテ記載して一年後に。と言った流れ作業の会話とかしてないですよね?

 

そんな会話なら大学病院で受診しなくても開業医の先生から検査だけ依頼してもらって開業医の先生で1年フォローするのとなんら変わりないのかな?と個人的には思います。

 

改善報告書がUPされれば見てみたいなと思います。